薬物療法にても改善がない場合は、まずは侵襲の少ないカテーテル治療を行います。カテーテル治療は、局所麻酔をして、足の付け根から2-3mmのカテーテルを挿入し、動脈の狭い部分や詰まっている部分にガイドワイヤーという針金を通し、風船で血管を拡げます。
石灰化などで拡張不良である場合は、ステントという網状の筒を挿入し血管の拡張を維持します。治療は1~2泊の入院で可能であり、治療後は翌日から歩行できます。図1の患者さんの場合は、太ももの部分の動脈(浅大腿動脈)が閉塞しておりましたが、閉塞した血管をカテーテルで拡げ(点線部分)、ステントを留置し改善しました。
図2の患者さんの場合は、足に潰瘍ができていた方ですが、膝から下の動脈が閉塞しており、その部分をカテーテルで拡張し血流が改善することで潰瘍が治癒しました。治療後は、多くの患者さんからしびれや冷感が改善した、歩行時の症状が改善したなど、お聞きしています。