足の傷や感染、放置していませんか？糖尿病足病変の危険性と早期治療の重要性
「足に傷ができているけど、痛くないしそのうち治るだろう…」
そんな風に思っていませんか？
実はそれ、糖尿病足病変（Diabetic Foot）という病気の初期段階かもしれません。この病気は、痛みがないため気づかずに症状が悪化しやすく、感染が進むと壊死や脚の切断に至ることもあります。しかし、早期診断と適切な治療を受ければ、症状を改善し、足を守ることができます。
この記事を読んで、少しでも心当たりがある方は、すぐにご相談ください！
病院に行くべき症状はこれ！
糖尿病足病変は痛みがないため、以下の症状を見逃しがちです。心当たりがあれば、早めに専門医を受診しましょう。
1. 足に治らない傷や潰瘍がある
o 痛みはないけれど、傷がいつまでも治らない、または悪化している。
→ 感染が進むと、骨や深い組織にまで広がる危険があります。
2. 足の感覚が鈍い、またはしびれる
o 足に触れても温度や痛みを感じにくい。
→ 神経障害が進行している可能性があり、傷に気づかないことが多いです。
3. 足が赤く腫れている、熱を持っている
o 足が腫れている、熱感があるが痛みはない。
→ 感染症の可能性があり、放置すると敗血症に進展する恐れがあります。
4. 足や指の色が変わる
o 青白くなったり黒ずんでいる場合は緊急です。
→ 血流が遮断されて壊死が始まっている可能性があります。
「痛みがないから大丈夫」と思わないでください。糖尿病足病変は、気づいたときには進行している病気です。早めの受診が命を守る鍵です！
糖尿病足病変とは？
糖尿病足病変は、糖尿病による神経障害や血流障害が原因で、足に傷や感染が起こりやすく、治りにくい病気です。
病気の特徴
1. 神経障害
o 痛みや温度を感じにくくなるため、傷やタコ、圧迫のサインに気づきにくくなります。
o 「靴擦れに気づかず悪化した」というケースが典型的です。
2. 血流障害
o 糖尿病は血管を狭くし、足の血流を減少させます。これにより、傷の治癒が遅くなり、感染が進行しやすくなります。
3. 足部変形
o 運動神経障害によって足の骨格が変形します（例: 屈指症や凹足）。
o 足の特定の部位に圧力が集中し、傷ができやすくなります。
再発率の高さ
- 一度傷が治っても、再発するリスクは非常に高いです。
- 適切なケアを怠ると、約60%の患者が再発すると報告されています。
当院での検査と治療の流れ
糖尿病足病変は、早期診断と継続的なケアが不可欠です。当院では以下の流れで診療を進めます。
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1問診と視診
• 傷の状態や生活習慣、糖尿病の管理状況について詳しくお聞きします。
• 足の色、温度、傷の場所や大きさを視診し、血流や感染の兆候を確認します。 -
2検査
• ABI検査: 足の血圧を測定し、血流の状態を評価します。
• SPP検査: 傷周囲の血液循環を詳細に調べます。
• 画像検査（X線、MRIなど）: 感染が骨や深部組織に広がっていないかを確認します。
• 血液検査: 感染症や糖尿病のコントロール状態をチェックします。 -
3診断と治療計画
• 検査結果をもとに、病状や治療方針を丁寧に説明します。
• 傷や感染の状態に応じて、適切な治療方法を選択します。
当院での治療内容
当院では、以下の治療を組み合わせて患者様一人ひとりに最適な治療を提供します。
1. 創傷ケア
o 傷の洗浄、適切な包帯による保護、再生医療や陰圧閉鎖療法の活用。
2. 感染治療
o 抗生剤の使用や感染部位の切開排膿を行い、感染症をコントロールします。
3. 血行再建術
o 血流を改善するため、血管内治療やバイパス手術を実施します。
4. フットケア
o 足のタコや変形をケアし、再発を防ぐための処置を行います。
5. 理学療法士・装具士による装具作成
o 足の変形や歩行時の圧力分布を改善するため、足の機能改善や患者様に合わせた靴やインソールを作成します。
o 装具を用いることで再発リスクを軽減し、日常生活の快適さを向上させます。
6. 生活習慣改善
o 薬物や栄養指導などで血糖コントロールを強化し、再発リスクを軽減します。
安心して治療を受けられる環境
下北沢病院の下肢血管・創傷センターでは、糖尿病足病変の診断・治療において、最新の技術と多職種連携を活用しています。
- 専門医、看護師、理学療法士、装具士、フットケア指導士、管理栄養士が一丸となり、治療と再発防止をサポートします。
- 足の健康を守るため、患者様一人ひとりに合わせたケアプランを提供します。
「痛みがないから」と油断せず、早めにご相談ください。当院で健康な足を取り戻すお手伝いをいたします！
糖尿病足病変は放置すると命に関わる病気です！
「足の傷くらい大丈夫」と思わずに、早めの受診を。
適切な診断と治療を受ければ、再発リスクを抑え、足を守ることができます。少しでも不安を感じたら、すぐにご相談ください。
早期診断と治療で、命と足を守りましょう！
